監督:栗原奈名子
ドキュメンタリー/製作:MuchaKU Lab/2008年/日本/日本語・/ポルトガル語/
字幕:日本語・ポルトガル語/59分/カラー/ミニDV
配給:アムキー/第21回東京国際女性映画祭招待作品
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おじいちゃん(紺野堅一さん)は、
出稼ぎのつもりで単身ブラジルに渡
って73年。言葉もわからない土地で、
10回も職を変え、破産の憂き目にも
あった。だが、あきらめずに努力し
た甲斐あって、今ではサンパウロで
悠々自適の暮らしを実現。
しかし、おじいちゃんは家にじっと
しているご隠居さんではない。毎年、
日本にやってくる。それは日本にデ
カセギに来ているブラジル人たちを
訪ねるためだ。子どもたちの教育の
現状はどうか。勉強の様子をたずね
る。先生たちと懇談するため学校へ
も出かけていく。若い世代の仕事の
苦労話にも耳を傾ける。彼らの将来
はどうなるのか気がかりでならない。
出稼ぎのはずがブラジルに定住する
はめになった自身の体験と重なる旅。
それは、自らの人生を振り返る旅で
もある。「大日本帝国臣民」として、
それともぶラジル人として人生を終
えるか。
レイルパス片手に新幹線、ローカル
線、バスと乗り継ぎ、自分の足で歩
きながら考える。旅の末に、おじい
ちゃんがたどり着いたアイデンティ
ティとは? |