7/8/9月のイベント・展示情報
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市民交流事業・展示
定期講座

ようこそ つながれっとクラブへ
■シネマ&トークin NAGOYA■ 

家族、自立、教育、障がい、成長、別れ・・・。
子どもたちの姿をとおして、
さまざまなテーマが描きだされます。
Part1  シネマ   Documentary Cinema of Thailand

”デック子どもたちは海を見る”〜Dek toh〜
製作:地球市民の会かながわ TPAK
タイ北部の山岳地帯に住む少数民族。
その子どもたちを、1年間、追い続けた「ドキュメンタリー映画」
上映時間 1時間40分
Part2  トーク

八巻香織さんとともに
ティ-ンズポスト代表/映画の日本語訳に協力

映画にまつわるエピソードを交え「参加者とともにトークセッション」
映画で紹介された子どもたちの姿を通して
家族、自立、教育、障がい、成長など、
さまざまなテーマについて語り合いましょう


とき:7月30日(日) 午後1時〜4時
参加費:1000円  先着70名さま
会場:つながれっとNAGOYA 交流ラウンジ
託児:あります。インフォメーションにおたずねください。実費負担です。
お申し込み・お問い合わせ:
つながれっとNAGOYA  インフォメーションまで
TEL 052-241-0311 FAX 052-241-0312



シネマ&トークin NAGOYA
指定管理者スタッフの感想


『デック 子どもたちは海を見る』の感想
                               指定管理者スタッフ  洲崎みどり
  最初、この映画の案内を見た時、『ふーん、タイの映画の上映会があるの
か』という軽い気持ちで受け止めただけだった。

  タイの少数民族の子どもたちが、親元から遠く離れ学校で寄宿生活を送り
ながら成長していくドキュメンタリーである。

 普段、耳にすることの少ないタイ語だが、彼らの生き生きとした目の輝き
、表情に魅了され言語を越えた世界へ引き込まれていった。先生は、生徒一
人ひとりを実の親のように慈しみ、誰がどんな性格で学校での存在がどのよ
うであるかを言えるくらい知り尽くしている。始めのうちホームシックで泣
いてばかりいた女の子も、あたたかい仲間に溶け込んでいった。

  クライマックスは、校長先生が『生まれてからずっと山の中で育った子ど
もたちに、一度でいいから海を見せてあげたい』と彼らを車に乗せ、何日も
かかって海に行くシーン。人間が初めて海を見た時、こんなに感動するもの
なのか と普段忘れていた感情を揺さぶられた。洋服を着たまま、子どもた
ちは海に走り出し、無邪気にはしゃぐ少女の笑顔が言葉以上に語る。子ども
たちの為に一生懸命に努力をする先生、喜びを全身で表現する生徒―この信
頼関係が今の日本の教育の中で一番薄れてきているのではないだろうか。


 驚いたことに、私が日々実践している『根拠のない自信』それがタイで立
派に通用している。ますます『根拠のない自信』を深めようと思っている。
そして映画の日本語訳に協力した八巻香織さんからの一言「彼らの生活を支
援していくというのは一時的に魚を与えることではなく、魚の獲り方を教え
ることなのです。」に終結している。本当に彼らの生活の自立を願うのなら
、一時しのぎの寄付金を送るのではなく、どうやって生き抜くかの術を教え
ることが大切。それは日本の悩める若者にも共通して言えること。トークで
見せた八巻さんの生き方にも触れることができた。




  シネマ&トークinNAGOYA
  参加者の感想


                         参加者  菊池綾
 最後に涙を流したのはいつだろうか。最後に目を輝かせてものを見たのは
つだろうか。そしてそれらは、本当に心の底から湧き出てくる素直な感情
ったのだろうか。

  『デック 子どもたちは海を見る』に登場する子どもたちやその家族、そ
して先生たちはいろんな場面で泣いていた。子どもを遠く離れた寮つきの学
校へ送る親は、子どもが学校へ通うことを喜びながらも寂しいと泣いていた。
子どもたちは、異動して行く先生との別れを惜しみ、涙ながらに「忘れない
で」「行かないで」と言っていた。先生たちも、彼との別れを涙を流して惜
んでいた。

  八巻香織さんは上映後のトークの中で、子どもの自立を寂しいと思うこと
で親は新しい世界を求めて一歩踏み出して行ける、ということを語った。本
来、人は涙を流して思いきり悲しむことで、次のステップへと進んでゆける
はずなのである。しかし、現代の日本人はどうだろう。そういえば私は小学
生の頃、2年間の受け持ち期間半ばで異動していった先生との別れに際し、
「あまり大泣きしてはいけない」「先生だって次があるのだから『忘れない
で』
なんて言ってはいけない」などというプレッシャーから、涙は5割引き、
葉は7割引きで別れの挨拶をした。翌年度、後任の先生とはうまくいかな
かった。前の先生と別れきっていなかったのだ、映画を見た今となってはそ
思う。
  
 出会えば必ず訪れる別れ。心の底からその別れに向き合ってこそ、素晴ら

しい出会いが待っている。子どもたちは中学卒業前に海を見に行く。それは
山岳地帯から500km以上に及ぶ長旅だ。出発のかなり前から、子どもたち
は海に行くことを楽しみにしていた。出発の朝、先生は「きっと誰も眠れて
ないよ」と笑った。バスの中はまさに興奮のるつぼ。そして海に着くなり、
子どもたちは思いきり駆け出し、服を着たまま海に飛び込んでいった。子ど
もたちの目はキラキラと輝いていて、心から人生を楽しんでいるようだった。
  
 私はこの映画を見て、自分の感情とちゃんと向きあうことの大切さを学ん

だ気がする。喜怒哀楽という言葉があるように、この4つはバランスが大事。
どれか一つが抑えられていたら、人生はつまらなくなっていく一方だ。
  
 もっと泣いてもいい、そのかわりにもっと笑えるから。



*イベントのようす*

                         

               *本ホームページ中,意見にわたる部分については筆者の個人的意見であって、
                     つながれっとNAGOYA指定管理者の見解を表明したものではございません。



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■防災・災害復興 事始フォーラムin NAGOYA■

メールマガジンバックナンバー
あの震災3ヶ月以内になくなった5,470人のうち、
女性が男性より千人も多かったこと.
パート勤務の女性たちが真っ先に解雇されたこと。
被災者自立支援金が、「世帯主」にしか支給されなかったこと。


災害時には、女性であることで直面する不安、困難があります。
「非常時だから仕方がない・・・」
「不安はあるけど、どうしたらいいかわからない」とあきらめず、
「いざ!」というときに備えるために。
「女性の視点」で具体的な提案書をつくりましょう。
フォーラムは災害被災地の教訓や先人の知恵、あなたの願いを、
“いのち・くらし・こころを守る力”へと結びます。

講 師:石井布紀子さん ()コラボねっと代表

と き:第1回7月21日()


    第2回
9月22日(
)
    いずれも午前
10時から午後3時

ところ:つながれっとNAGOYAセミナールーム1
参加費:各回ごと500円(資料代)
託 児:あります
(インフォメーションにおたずねください。実費負担です)
助 成:トヨタ財団
申 込:つながれっとNAGOYA インフォメーションまで。

       TEL 052-241-0311 FAX 052-241-0312

              第1回目のようす
      


指定管理者スタッフからの報告

第2回 平成18922日(金)

<午前の部>

     2回目のフォーラムとなった今回、初めての参加者もあったため、自分がどのように防災と関っているのか、また初回の参加者には2ヶ月間の変化も含め、それぞれ簡単に語っていただきました。講師の石井さんからは、昨今の災害地域などでのコーディネーターとしての活動から、「行政主導の復興支援では、本来ならば個人個人の痛みに寄り添うべき支援が、物質的なもの(それも最低限の)だけにとどまっている」との現状が語られました。

     その後、参加者が@ひとり一人の私Aそれぞれの所属する家族としてBご近所の底力としての3つのグループに分かれ、災害前後の困難と対策を時系列に考えました。

<午後の部>

     午後は、午前中に話し合ったものをまとめ、さらに、全体で、重要であると思われる事がらを出し合いました。

     石井さんが話し合いの中で、防災・災害復興支援とは、我慢することではなく、気持ちよく生活することを支援することであり、それには、日常から自分が快いと思う価値観を大切に生活することが必要であると語っていました。女性の視点を活かした防災を考える上で、大きなヒントとなったように思います。

     以上の話し合いをふまえて、1月の防災フォーラムでは、当事者性を持った者どうしがつながって(テーマ型コミュニティ)立ち上がる力をつけるために、日常の困難から災害時の困難を考えて、困難を解決しプラスに転換していく力をつける場としていくことになりました。また、同時に防災グッズや防災食の展示をすることとし、それぞれ情報を集めておくこととしました。                                   以上
                                                                                     (高島由美子)

1  平成18721日(金)

<午前の部>

     講師紹介の後、講師持参の阪神大震災のビデオ(約20分)を上映しました。映像とともに実際に阪神大震災の体験者でもある講師の具体的な解説により大震災における被災地の状況と避難所での市民の生活の実情を知ることが出来ました。

     次に配布資料とともにパワーポイントを見ながら、より具体的な講義を受けました(別紙資料参照)。現在の防災の考え方の主流は、「災害」ではなく「被災者」とどう向き合うかということであり、被災者に対応する福祉・地域・人道的な部分が大きな力となります。要援護者対応の強化が叫ばれているということでした。しかし、災害弱者とは、高齢者・障がい者・外国人・子どもたちであるという認識が一般的で、女性に固有の課題は未整理のままであることから、女性の視点を持った課題抽出や問題解決の必要性を指摘されました。参加者は、それぞれにメモを取りながら、真剣な表情で講師の話を聴いていました。

     講座に参加した理由を含め、参加者に自己紹介をしてもらいました。(参加者は、女性センター職員、民生委員、大学生、子育て期の女性など)その後、質問を集め、午前の部は終了しました。

<午後の部>

     質疑応答。また、講師がどのような経緯で今に至ったかを含め、防災コーディネーターをする上で見えてきたこととして、課題解決には、リサーチからのニーズの把握が必要不可欠であることを、さまざまな事例を基に語ってくださいました。参加者と意見交換をしながら、名古屋の地域における現状や課題を探りました。

     名古屋では、防災の必要性は認知されているということで、女性の当事者性にどのようなサポートが必要なのか具体的に出し合いました。避難所で女性が困ること―更衣室、トイレ、生理用品、子育て期の女性はミルク、紙おむつ、哺乳瓶、心のケア(困ったことを相談できない)などです。このような状況に対応できるセンターのモデルプラン、枠組みが必要だろうと話しあいました。

     前述の備品がある、子どもが大声を出しても安心して過ごせる、授乳室やパウダールームがある、保健室があり、薬がもらえたり(法律上困難ですが‥)休養ができる、女性のこころ、体の相談窓口がありケアしてくれる。そんな避難所があれば女性が過ごしやすのではないか、また、これらの物や事柄の、他地域への調整を促す機能を持つと良いなど、具体的な案が出されました。

     今回は、女性の視点から、なかなか気づきにくい問題点が多く出されました。参加者は、自分の生活と密着させて、より現実的に考えることができたようです。今後、女性が気持ちよく生活できるように調整する女性センターを主題に提言をまとめていく方向で合意しました。 
                         (高島由美子)

〜「女性の視点」を非常時に活かす〜 

1st-06.7.21
2nd-06.9.22

「事始フォーラム」は、
名古屋・岐阜・四日市・静岡各市で実施し、
2007年2月、各地域から持ち寄った提案書をもとに
「発信フォーラム」を
名古屋市で開催します。

サイトマップ

リスクを知り、不安を減らす。
防災・減災にむけて。
ご存知ですか?阪神・淡路大震災のとき・・・

■みんなで遊ぼう〜夏の3日間〜■ 

この夏ちょっと、おもしろい体験をしてみませんか

8月24日木曜日  ミサンガを作ろう   

心をこめてつくったミサンガを手首や足首に身につけよう。
自然に切れると願い事がかなうとか・・・。

講師 三輪真由美さん
期間 10時〜12時
対象 小学生〜中学生12人(小学低学年は保護者同伴で)
参加費 500円と材料費代
会場  生活アトリエ


8月25日 金曜日  デザートづくり   

フランスでお菓子作りを学んだ先生と一緒に、おいしいデザートをつくってみよう。
この夏一番のデザートになるかも。
講師 堀 千恵子さん
期間 10時〜12時
対象 小学生〜中学生12人(小学低学年は保護者同伴で)
参加費 500円と材料費代
持ち物 エプロン、タオル
会場  生活アトリエ


8月26日 土曜日 マジックに挑戦 

ハリーポッターも驚くマジックを体験しませんか。
?▼○#△・・・不思議な時間をお楽しみに!

講師 熊谷 勝志さん
期間 10時〜12時
対象 小学生〜中学生30人
参加費 500円
会場  交流ラウンジ

お申し込み・お問い合わせ
つながれっとNAGOYA インフォメーションまで。
小学生のご参加は、保護者の方がお申し込みください。
TEL 052-241-0311 FAX  052-241-0321

         【夏の3日間 「デザートづくり」のようす】
       

                 出来上がり!
        

■一目瞭然!地図で見る名古屋の女性たち■ 

      地図を見つめて
「女性たちのこれから」を考えてみましょう。


Q:日本一、シングル女性が多い多い都道府県は?
A:もちろん、東京都!
Q:日本一、離婚した女性が多い市町村は?
A:えっ、どこ?

・・・・この答えがあきらかになります!


女性に関する統計データ(例えば、進学率、専業主婦率、就業率・・・)を
地図の上に表していくと
女性たちの現状が、あら、一目瞭然!

今回は、名古屋の女性たちにスポットを当てて
ワークショップを開催します。
ちょっと楽しいかな。

講 師:木下礼子・武田祐子(女性の地理学研究会)、ほか
と き:9月10日(日)午後1時30分〜午後4時 
ところ:つながれっとNAGOYA 交流ラウンジ
参加費:500円
託 児:あります。(インフォメーションにおたずねください。実費負担です)
お申し込み、お問い合わせ:
つながれっとNAGOYA インフォメーションまで。
TEL:052-241-0311  FAX:052-241-0312


            *9月10日 イベントのようす
                

        

  感 想

「地図で見る名古屋の女性たち」に参加して
                                                           洲崎みどり
      先生は、参加者たちに何色かのカードを用意して、各自で好きな色を選ば
せ思い思いのコールネームを書いて机の前に貼るところから始まった。それが
木下わくわくワールドの入り口だった。「木下さ〜ん」自分をそう呼んで欲し
いとカードに書いた先生は「名古屋が封建的だとは聞いていましたが、本当に
その通りだと感じました。」何を根拠にこの発言が出たのか、考えていると彼
女が勤めている高校の授業の時、同じことをしたら身長
180cm体重が90kg
ある男子の生徒が書いたコールネームが「キャサリン」。いや、あなたのイメ
ージとは絶対違うでしょうって・・・ちなみに横浜では「エリザベス」などの
カタカナ名が多いそうだ。言われて辺りを見回してみると名前か苗字だけを書
いている人が大半だった、確かにそうだ。先生の観察力の鋭さに、内心舌を巻
いた。

 一通りの地図の読み方の説明の後、グループごとに分かれて出生率の地図と
似ているパターン 逆のパターン 違うパターンについて話しあった。地図を
見つめるみんなの瞳は、真剣そのもの でもお互いあちこちの地図を指さして
語り合う姿は、誰もがきらきらしていて楽しそうだ。木下先生の「この問題に
正解はありません。ですから間違いも無い訳です」との一言もまた嬉しかった。
参加者の表情がぱっと明るくなり、一挙に緊張がほぐれた感じだった。意見も
いろいろ出て充実した時間が過ぎていった。地図を眺めてこんなに沢山のこと
を発見できるとは、考えたことがなかった。これは武田祐子先生が用意され資
料の分かりやすさによるものだろう。最初に配られた地図帳も、講座に参加し
た人たちに手ごたえのあるおみやげになった。今後、地図を見るとき一方向か
らだけでは無く いろいろな角度から考えをめぐらしてみるのも面白いだろう。

      

「一目瞭然!地図で見る名古屋の女性たち」に参加して
                              野口恵里
 このイベントを通して実感したのは、「女性は未だに社会的弱者である」と
いう事実である。各種報道やドラマなどの創作物を見ていると、強い女性が注
目されており、あたかも男女平等の世の中が実現しているように思われる。し
かし「女たちの地図帳日本版(女性の地理学研究会)」で日本全国を眺めてみ
ると「日本の男性社会度」が手に取るようにわかった。


 第一に、男女間では大きな賃金格差があるということである。「40代後半
の平均賃金の性差」を見ると、男性はほとんどの都道府県において月収35万
円〜40万円であるにもかかわらず、大半の女性は25万円以下なのだ。特に
この地図は、平気賃金の高い都道府県を暖色、低い都道府県を寒色で示してい
たので、その格差が非常にわかりやすかった。

 また「女たちの地図帳日本版(同)」には、「たとえ正社員であっても女性
は男性より平均賃金が安い」という事実も浮き彫りにされていた。全国的に見
ると、正社員の女性は東北・北陸・中国地方に多いのであるが、その地域であ
っても男女間の賃金格差は歴然としていた。それらの地域における女性のほと
んどが、機械工場などで生産工程・労務職従事者として働いているということ
だった。


   第二に、日本全国で専業主婦率・パートタイム比率が非常に高いというこ
とも「男性社会日本」を反映していると思われる。「女たちの地図帳日本版(
同)」によると、人口が集中する東京・名古屋・大阪においてそれらの数値の
高さが顕著だった。ドラマには都会で働くキャリアウーマンが多く登場するが
、それは必ずしも日本社会の実態を映し出したものではなかったのである。

      私は、都心部における専業主婦・パートタイム比率の高さは、男性の長時
間労働に一部原因があるのではないかと思う。男性が会社にいる時間が長くな
れば、家事や育児を夫婦で協働することは難しくなるだろう。各都道府県にお
ける平均労働時間を調査すれば、それは「一目瞭然」になるだろう。今後の調
査に期待したい。


   第三に、離婚した女性は人生の選択肢を狭めざるを得ないと言う事実も地
図から明らかだった。「女たちの地図帳日本版(同)」によると、離婚経験し
た女性は「道後・熱海・由布院」のような温泉地に多いと言う。講師の木下先
生の話によると、手に職をもたない離婚女性が「託児・寮・食事つき」の旅館
で、仲居さんとして住み込みで働くケースがこの数字を押し上げているのでは
ないか、ということだった。

   これは、たとえ女性の側に離婚の原因がなかったとしても、その経済的立
場から女性のほうが苦労をしなければならない、ということを示していると思
う。「バツイチ」と言う言葉に象徴されるように、シングルマザーに対する世
間の目は非常に冷たい様子を見ると、彼女らのような社会的弱者に対する暖か
さが必要だと感じた。


 このように、「女たちの地図帳日本版(同)」は「女性の立場の弱さ」を露
呈したが、同時に「強くなるべき存在である」ということを示し、パワーを与
えてくれた。それは正社員女性が多い地(東北・中国・九州地方)において出
生率が高い、という事実である。これは、「女性が外で働いて経済力をつける
ことが少子化の一因になっている」という主張に対する強力な反論材料になり
得るだろう。

    

              *展示「目で見るジェンダー地図」より